【研究メモ】English Journal(6月号)

2014年6月号のEnglish Journalでは,「決め手はリズムとイントネーション『発音いいね♥』と言われたい!」(pp.18-35)と題された特集記事がありました。記事の執筆は,発音指導で著名な靜哲人先生でした。

「これは読まねばならぬ!」ということで,備忘録メモを。

日本人的英語は「抑揚がなく平板」,「一本調子」であるという特徴が、その逆が英語らしい英語に「強弱や抑揚があって,メリハリがあり,なめらかに聞こえる」というもの(p.19)。英語の特徴をこのように表現するも,一般的にはただただ強く読むだけ、という傾向があるのも確か,「強さ」に「高さ」,「長さ」,そして「明瞭さ(不明瞭さ)」も加えておく必要があるという点は重要です。ここは私自身も実感があります。

そして,音節のお話に移行して,靜先生の著作を見ている人ならご存知の「ポンポンメソッド」です。音節の固まりを意識して,いわゆる第一強勢を大ポン,第二強勢を中ポン,それ以下の弱強勢を小ポンとして,大ポンのところは「強高長明」あるとするもので,本文の例だと,

de-part-ment 小 大 小   ポ ポーン ポ

となるというものです。こうした音節の固まりへの意識は,語単位から句単位,文単位に至るまで持ち続けることができると説明されています。

特集では,語から句,更には文に移行して,最後はSteve Jobsの演説でオーバーラップさせて練習するという流れになっています。

(勝手に自分に引きつけての覚え書き…)
ここのところ,手前みそで厚かましいですが,こちらの話と重なるので私としても注目しているのです。「音節構造から語強勢,句,文強勢,リズム・イントネーションをトータルで関連したものとして扱う」上では,この固まりの意識を十分に持つ必要があるからです。

後はこの特集で取り上げなかった点としては,核配置がユニットの最後にくるという原則あたりや,「イントネーション」とは題されていたものの,いわゆる上げ下げのような文末音調 など,については取り上げていませんでした。この辺り,いずれも意図的に外しているのかな,とも思いました。

前者は,時期を見て次に取り上げるのでは?という勘ぐりがあります。というのも,Jenkinsあたりでも述べられていることですが,あまり文末の上げ下げなどを騒ぐよりも核配置に意識を持っていった方がよいのでは,という主張あたりからも,あえて取り上げていないのではないかな,などと思ってこの記事を読んでいました。

ここは自分自身も注視しながら,自分たち自身でも指導について提案できるように頑張りたいなと思っています。