【研究メモ】58th RELC International Conferenceにて口頭発表をしました

2024年3月11日(月)に、58th RELC International Conferenceに参加し、そちらで共同研究者の磯田先生、鬼田先生と”Pronunciation instruction will help enrich learners’ vocabulary knowledge” と題した口頭発表を行いました。

発表の内容は、発音指導と他技能の統合を進める必要性を説いた上で、発音指導の部分ではこれまでにも扱ってきた「プロソディ指導における3つの原則」を活用することを提案し、今回は語彙指導との統合をどのように行うことができるか、磯田先生の授業での実践に基づく活動やタスクのデモを行う。という流れで進めました。並行する発表が11件ある中、そこそこ多くの方々に聞いていただけたのかな、という感じです。

こちらの学会には2018年に参加して以来2回目ということで、久しぶりのシンガポールで嬉しかったです。使用したスライドは以下の通りです。ご関心の向きはご覧になっていただければと思います。

【研究メモ】IATEFL PronSIG Online Conferenceにてオンライン口頭発表をしました

2023年10月14日(土)に、IATEFL PronSIGによるOnline Conferenceに参加し、そちらで共同研究者の磯田先生と “A pedagogical framework for integrated instruction of English prosody” と題した口頭発表を行いました。イギリスの学会ですので、イギリス時間の9時半から17時での開催で、私たちの出番は日本時間の19時でした。最後のセッションまで参加すると日をまたぐので、最初の基調講演と、発表数件でギブアップ…。

発表の内容としては、これまでにも扱ってきた「プロソディ指導における3つの原則」の概説と活動・タスク例の紹介という感じでしたので、イギリスを中心とする実践者にそれを伝えるという目的で行いました。タスクにかける時間は、とか、リスニングにはどう活かすことができるか、といった質問が出て、原則自体への受けはそれなりによかったのではないかと思えました。

久しぶりの英語での発表だったので緊張しましたが、なんとか無事に終わって良かったです。使用したスライドは以下の通りです。ご関心の向きはご覧になっていただければと思います。 

こんなん出ました

この度、「プロソディを重視した英語音声指導入門:指導の枠組と教科書の活用法」という書籍を溪水社さんから出版しました。これまでも共同で研究を進めてきた磯田先生との共著です。POD(Print On Demand)ですので、書店などでぱらぱらめくりながらながめることができないのですが、もしよろしければ、どうぞよろしくお願いいたします。

プロソディを重視した英語音声指導入門:指導の枠組と教科書の活用法

改めて

こちらのblogは使っておらず放置状態でしたので、これを機に少し活用していこうかなぁとは思っています(3日坊主の可能性大)。

さて、ということで近況報告をば。4月1日づけで、所属が関西大学外国語学部になりました。いろいろなタイミングや縁が重なって、拾ってもらいました。まだ始まって1ヶ月も経っていないのでなんとも言えませんが、今は慣れるために右往左往しております。

2019年の振り返り

2019年の「1年の振り返り」をしてみたいと思います。一応これまで通りで,観点は以下の通り。

1) 授業、2) 研究、3) センター内業務・学内業務、4) 家族、5) 趣味

1) 授業
授業については,流れは割と固定されている感があります。なんとか変えたいと思いつつ,なかなか難しくなってきているところがあります。なんでなんだろうか…。

基本メニューとして,Mystery words(語彙を説明して当て合いをする活動)や,One minute chat(1分間話し続ける活動)は定番として入れている。Quizletの便利さに気づく学生が増えてきているのはよいことかと思います(自分で工学系や科学系のカードを作って学習しているようです)。

今年度は発音を明示的に入れるようにしました。これについても,明示的に入れて,理屈で理解してもらった上で練習をし,また授業で関連項目を扱ったり,音読練習などにいかすことができているのもよい点だと思っています。この点は研究で扱っていることをダイレクトに用いることができているのでやっていて面白いです。

大学院の授業では,本年度はいわゆる通常授業を2つ担当でした。前期はリサーチメソッドについて,少人数で講義調で進めていきました。毎度のことながら,ハンドブック様様の授業です(汗)。後期は,音声学の復習をして,音声の確認・発音の練習を進めてから,音声指導への示唆については,少人数のクラスでもありましたし,全員が教員志望ということもあって,大変よい練習・議論ができています。

今年も後期に非常勤で教材論を担当させていただいた(まだ途中だけど)。前年度の反省を生かそうと,活動編・発音編・教材論講義編の構成は昨年度と同じようにした。グループ発表を個人発表に切り替えて,歌・TED Talk・TED Edを選んでお奨めするというものにしてみました。歌のチョイスが,これまでの授業で選ばれたもの,ということで,BeatlesやCarpentersなどになっているのも,一周回った感が面白いです。

2) 研究
大きな学会の役職系が終わったので研究に…と思いきや,うーん,という感じ。それでもいろいろなところでお話をする機会はいただけたのはありがたかったです。以下の感じで発表等を行いました。

2月は学内のプレゼンワークショップ登壇。
3月に日本化学会にてプレゼンワークショップ登壇。
6月に関西英語教育学会にてワークショップ登壇。
8月に全国英語教育学会で口頭発表1本
10月にことばの科学会のシンポジウムに登壇。
11月にオーストラリアのパースで口頭発表1本。
12月に山形大学のFD研修にて登壇。

でも論文が…。6月のワークショップと10月のシンポの分は文章になるけど,論文は書けていないなぁ…。パースの分(過去のオークランドの分と合わせて)でこれから書けるといいなぁというのが現在の懸案。

学会事務は,今年度はLET関西の方でお仕事をさせてもらっています。紀要編集関係が多いので,そちらですごい先生方とお仕事をさせてもらって学ぶところが多いです。

3) センター内業務・学内業務

「メディア部門の部門長でありながら,きちんとした仕事ができているとはとても言えず,各所にご迷惑をおかけしてしまっており,反省の1年でした…。」と去年書いたけど,同じだった…。

「その他,センター内での動きには十分についていくことができておらず,木偶の坊状態。申し訳ございません。」こっちも同じだった…。木偶の坊は木偶の坊のまま…。

今年度は,英語部会の幹事で,時間割担当です。こちらも幹事の皆さま,部会員の先生方に迷惑をかけながら過ごしております(これはどっちかというと現在進行形)。

4) 家族など

娘が小学校に入学,息子は6年生。今年もいろいろな変化のあった年,みんなバタバタバタバタした一年でした。「こどもが小学校にあがると楽になるよ」と言ったの誰?

前も書いたけど,子供たちはここまでよくがんばってるなぁと思う。子供たちに支えられてるとかなんてないわぁと思ってたけど,こういうことなのね,は継続中。

5) 趣味

映画はほとんど行けてないなぁ…。子供向き映画は数本行ったけど,毎度映画泥棒を見た後寝てしまう…zzz で,はっと気づいたらお話はえらい展開してたというパターンのやつ。

出張の時の飛行機で見た映画は良かった(「Yesterday」とあと一本何を見たっけ…)。

あとはHuluとNetflix,Amazon primeでbinge watching(the big bang theory, how to get away with murder, Grey’s anatomy, lost in space, suits, line of duty, Brooklyn 99, などなど,仕事が行き詰まるとbinge具合に拍車がかかる…となると趣味というよりは仕事の一環みたいなところもある)。←これは相変わらず。

小林賢太郎のパフォーマンスには必ず行くようにがんばってるつもり。3月に行ったのはなだぎ武が入っていたので,涙が出るほど笑った。次の2月は,以前にもあった「うるう」なので鋭意申し込み中。なんとか見たいな。

と,ちゃんとは振り返ってはいませんが,とりあえずこんな感じの定点観測にて。

【研究メモ】関西英語教育学会(2019年度)第24回研究大会WS

久しぶりの書き込みということで,ご報告。関西英語教育学会(2019年度)第24回研究大会にてにて,「英語プロソディ指導のミニマムエッセンシャルズ」と題するワークショップを行いました。

発表スライドを以下に置いておきます。もしよろしければご覧ください。

これまでにお話してきた内容と重複はするのですが,このワークショップでは,小中高大の先生方が多いので,「教材研究」に焦点を当ててお話をしようと試みました。ですので,プロソディの活動やタスクは実際どういうものがあるのか,というお話はあまりできませんでした。その点は配布資料の活動一覧などをご確認いただければありがたいです。

2018年の振り返り

2018年の「1年の振り返り」をしてみたいと思います。ここのところしてませんでしたが,一応これまで通りで,観点は以下の通り。

1) 授業、2) 研究、3) センター内業務・学内業務、4) 家族、5) 趣味

1) 授業
授業のスタイルという点では比較的固まってきたというか、若干マンネリなところもあるかもしれない。もう少し柔軟に対応したりすべきところかなぁとは思うけど、新しいことに挑んで試行錯誤の錯誤が怖いというか…。

基本メニューとしては,どの授業でもMystery wordsという語彙を説明して当て合いをする活動(プラス書きバージョンも)や,1分間ペアで簡単なトピックについてやり取りを進めて振り返りを行うOne minute chatを取り入れているようにしている。

それから,Quizletを使って単語学習を行うのも定番になった。後期のcommunicationでは単語の後ろに○や.でアクセントを表すようにマイナーチェンジ。

Literacyの授業では,ライティング課題を入れるようにしていて,前期は「入試問題をもう一度」課題とTEOFLのライティング問題から選択して300単語以上で書くように求めている。後期はNew York Timesのlearning networkからトピックを選択するようにしてみた。フィードバックに時間はかかって大変なのだけど,一生懸命書いてきているので,それにはやっぱり応えたいと思ってやってる。

Communicationの授業とProductiveで入れている発表系のタスクはもっとscafoldingをうまく手だてしないといけないなぁと思う。

大学院の授業でAcademic Communicationという要するに英語プレゼン講座のようなものを担当できたのはよい経験だった。留学生の多い小グループで,プレゼンとポスタープレゼンとを複数回実施することができた。

今年も後期に非常勤で教材論を担当させていただいた。前年度の反省を生かそうと,活動編・発音編・教材論講義編と明確な構成を取り,また教材論については英語文献を読むという方針にしてみている。どう出るかはよく分かんない。

2) 研究

3月にシンガポールで口頭発表1本,オーストラリアのウーロンゴンで口頭発表1本。

8月に教員免許状更新講習で2時間ほどお話させていただき,10月には,兵庫教育大の有働先生のお声掛けで英語音声教育実践研究会にてお話をさせていただく機会を得ました。いずれも磯田先生と共同研究しているプロソディ指導の3つの原則のイントロと活動例の紹介で,現職の先生方のリアクションを得る貴重な機会となった。

でも論文が…。3月にセンター紀要で前年の全国の発表をまとめたものを1本…。いかんな…。

研究,にはカテゴライズできないけど,今年は学会業務が大忙しだった。なんとか無事に大きな大会を終えることができ,学会の事務局長も引き継ぐことができた。そもそも私なんぞが大会の事務局を担ったり,学会の事務局長を務めること自体に無理があったので,周りの皆様のサポートがあったからこそってことを痛感した次第(周りの皆様もこいつはもうあかんと痛感していると思います)。

3) センター内業務・学内業務

メディア部門の部門長でありながら,きちんとした仕事ができているとはとても言えず,各所にご迷惑をおかけしてしまっており,反省の1年でした…。

その他,センター内での動きには十分についていくことができておらず,木偶の坊状態。申し訳ございません。

大学院の方では広報委員長となっており,大学院のオープンキャンパスを運営しました。こちらの方も今後の課題が浮き彫りとなりました(それ自体はよいことなので,今後委員会で検討して次年度に引き継ぎたいと思います)。

4) 家族など

いろいろな変化のあった年,みんなバタバタバタバタした一年だったねぇ。それでも子供たちはここまでよくがんばってるなぁと思う。子供たちに支えられてるとかなんてないわぁと思ってたけど,こういうことなのねって感じ。

5) 趣味

映画はほとんど行けてないなぁ…。子供向き映画は数本行ったけど,毎度映画泥棒を見た後寝てしまう…zzz で,はっと気づいたらお話はえらい展開してたというパターンのやつ。

出張の時の飛行機で見た映画は良かった(「カメラを止めるな!」と「Ideal Home」)。

あとはHuluとNetflix,Amazon primeでbinge watching(the big bang theory, how to get away with murder, marchela, line of duty, better call soul, brooklyn 99, comedians in cars getting coffeeなどなど,仕事が行き詰まるとbinge具合に拍車がかかる…となると趣味というよりは仕事の一環みたいなところもある)。

小林賢太郎のパフォーマンスには必ず行くようにがんばってるつもり。例年3月なので,次の3月のも行くよう鋭意申し込み中。

【研究メモ】The 3rd Pronunciation Symposium 口頭発表

The 3rd Pronunciation Symposium (@The University of Wollongong)にて,磯田先生@立命館大と “Demystifying English Prosody: A Pedagogical Framework for Integrated Instruction”と題する口頭発表を行いました。私たちの提案するプロソディ指導の枠組みの紹介と,その理論的背景について概説する,という発表を行いました。

会場であるオーストラリアを始めアジア圏などの教育関係者,大学教員が参加していました。実践の上での関心も得られた模様で,試してみようかなという声もありましたので良かったです。シンポジウムのテーマが “Making Pronunciation Accessible” でしたので,私たちの枠組みがaccessibleへの一助になっていればと思います。

その他にも,1日の発音関係の発表を聞き,質疑などを通じて研究者間の交流を図ることができたこと,また翌日からのALAA2018にも参加し,発表を聞くことができたのは良かったです。

【研究メモ】Wennerstrom (2018) Intonation and language learning

【研究メモ】Wennerstrom (2018) Intonation and language learning (Chap 9)

The pitch during speech -and its association with certain words and phrases- conveys linguistic meaning beyond the words themselves. (p.154)

Cardoso (2018) English syllable structure (Chap7)

In perception, the inserted vowel is referred to as an ‘illusory vowel’ (see Cordoso (2011a), and Berent, Steriade, Lennertz & Vaknin (2007) for perceptual illusions in L2 syllabification). (p.123)