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【研究メモ】JASELE熊本での発表(8月22日・23日)

第41回全国英語教育学会熊本研究大会(8月22日・23日@熊本学園大学)にて,「核配置を重視したプロソディ指導—教科書本文を活用した指導法の提案—」と題した共同研究の発表を行いました(共同研究者は磯田貴道先生@立命館大)。

発表時のスライドを以下に置いておきます。よろしければご覧ください。

また,もう一件,広島大学の山内優佳先生@広島大学との共同研究の発表「英語の音声単語認知における誤りの分析」も行いました。

2014年の振り返り

2014年も終わって2015年となってしまいましたが,「1年の振り返り」をしてみたいと思います。一応,これまでの通り,観点は以下の通り。

1) 授業、2) 研究、3) センター内業務・学内業務、4) 家族、5) 趣味

1) 授業
少し型ができてきたのもあり,逆にそれに拘るというか,凝り固まるような感じが出てしまい,動きが柔軟ではなくなってきているような感覚を覚えてしまいました。

良かったこと

悪かったこと

2) 研究
うーん,2014年は辛かったなぁ。業績内容というよりも,その動き方や進め方で,自分の力の無さを痛感しました。

3) センター内業務・学内業務
ちゃんとできていませんでした。本当に申し訳ない思いでいっぱいです。

4) 家族・など
2014年は私自身が本厄で,奥さんは育休明けの職場復帰,息子は小学校入学,娘は保育園入園(入れず結局保育ルーム),という激動の一年でした。

また,何よりも辛かったのは,年明け早々から闘病していました父親が6月に他界したことでした。もっともっと息子と娘の成長を見守って欲しかった。もっともっと父と話しがしたかった。

ぽっかりと空いた心の穴は埋められることなく,もっと深くえぐってきました。

それは,更なる辛い別れでした。「大学時代の後輩・大学院時代の同級生・同門の研究者・同業者」である前田啓朗先生の突然の死でした。愛憎渦巻く…とはよく言ったもので,彼にはいろいろと思いはあるのですが,彼がいなくなってから此の方,何か心の中がふわふわした毎日になってしまいました。

5) 趣味

途中だけど,ここで一旦出しておく。

Luther

ひょんなことからhuluに入って,ちょろちょろとみている。メインは息子用の妖怪ウォッチなのだけど…。

で,イギリスの刑事ドラマ “Luther” が面白い。実はamazon.ukでDVDボックス買ってたんだけど,積ん観るだったのだ。

【研究メモ】English Journal(6月号)

2014年6月号のEnglish Journalでは,「決め手はリズムとイントネーション『発音いいね♥』と言われたい!」(pp.18-35)と題された特集記事がありました。記事の執筆は,発音指導で著名な靜哲人先生でした。

「これは読まねばならぬ!」ということで,備忘録メモを。

日本人的英語は「抑揚がなく平板」,「一本調子」であるという特徴が、その逆が英語らしい英語に「強弱や抑揚があって,メリハリがあり,なめらかに聞こえる」というもの(p.19)。英語の特徴をこのように表現するも,一般的にはただただ強く読むだけ、という傾向があるのも確か,「強さ」に「高さ」,「長さ」,そして「明瞭さ(不明瞭さ)」も加えておく必要があるという点は重要です。ここは私自身も実感があります。

そして,音節のお話に移行して,靜先生の著作を見ている人ならご存知の「ポンポンメソッド」です。音節の固まりを意識して,いわゆる第一強勢を大ポン,第二強勢を中ポン,それ以下の弱強勢を小ポンとして,大ポンのところは「強高長明」あるとするもので,本文の例だと,

de-part-ment 小 大 小   ポ ポーン ポ

となるというものです。こうした音節の固まりへの意識は,語単位から句単位,文単位に至るまで持ち続けることができると説明されています。

特集では,語から句,更には文に移行して,最後はSteve Jobsの演説でオーバーラップさせて練習するという流れになっています。

(勝手に自分に引きつけての覚え書き…)
ここのところ,手前みそで厚かましいですが,こちらの話と重なるので私としても注目しているのです。「音節構造から語強勢,句,文強勢,リズム・イントネーションをトータルで関連したものとして扱う」上では,この固まりの意識を十分に持つ必要があるからです。

後はこの特集で取り上げなかった点としては,核配置がユニットの最後にくるという原則あたりや,「イントネーション」とは題されていたものの,いわゆる上げ下げのような文末音調 など,については取り上げていませんでした。この辺り,いずれも意図的に外しているのかな,とも思いました。

前者は,時期を見て次に取り上げるのでは?という勘ぐりがあります。というのも,Jenkinsあたりでも述べられていることですが,あまり文末の上げ下げなどを騒ぐよりも核配置に意識を持っていった方がよいのでは,という主張あたりからも,あえて取り上げていないのではないかな,などと思ってこの記事を読んでいました。

ここは自分自身も注視しながら,自分たち自身でも指導について提案できるように頑張りたいなと思っています。

二回目

先週21日に、「平成25年度神戸大学附属中等教育学校授業研究会」にて指導助言者として参加しました。毎度ですが、指導も助言もできない人間にそのラベルを貼るのは本意ではありませんが、授業を見てちゃちゃを入れるという立場であると捉えておりますので、そういうことをしました。

前回の11月末を経て、年末・年を越してから数回、授業を見させていただき、前の週にも見てはお話を重ねてきました。私の方の立ち位置はあまり変えることなく、「インプットを確保しつつ、学年間の関連を持たせる・筋を通す」ことを意図しつつのコメントしておりました。ま、うまくできたかどうかはまた別問題なのですが…。

それにしても、このような外の立場で、授業について何か言う、というものは大変に難しく、それでいてとても面白いものです。もっと先生方に役立つことを言いたい、したい、と思うのだけど、干渉になってもいけないし、そもそも役立つことを言ったりしたりできてるのか、と言われると…(泣)となってしまう。

ともかく、よい経験をさせてもらいました。続けてお声を掛けてもらえるよう、勉強を続けたいと思います。

【研究メモ】Murphy (2014)

Murphy, J. M. (2014). Intelligible, comprehensible, non-native models in ESL/EFL pronunciation teaching. System, 42, 258-269.

こちらの概要を。他所にちぎっては投げしたものをつなげておきます。

この論文は,non-nativeの英語についてもモデルとして扱えるのではないか?とのことから,映画俳優のハビエルバルデムの出演したインタビュー番組を視聴を34人の教育関係者(全員いわゆるNS)に依頼,質問紙調査を行ったものです。

質問紙には,明瞭性・理解性・アクセントの度合いなどを5段階のリカートで尋ねるもの(Derwing & Munro 1995らへんのがベース)に加え,表情,ペース,更には語末についてや分節音の誤りなどについても尋ねる項目もありました。教育関係者に尋ねていることもあり、thought group,tone,intonation,prominenceなどの音声学用語なども項目には含まれていました。

結果としては,端的に言うと「non-nativeのモデルの一つとしてのバルデムいけるやん」ってとこに落ち着きました。明瞭性や理解性に貢献する要因としては,内容やパラ言語的特徴に加え,thought groupが確立していること,プロソディ要素の適切な使用,ペースなどが挙げられました。対照強勢や語末が不明瞭であること,分節音の誤りなどが,バルデムの発話をnon-nativeたらしめているとの回答を得た,と報告しています。

今後の課題としては、こういう事例を積み重ねていったらいいんでないの,とか,今回はNSが聞いたけどnon-NSが聞くパターンもいるよね,あたりとなりました。モデルとなりえるもの、として、サッカー選手のアンリや日本からは渡辺謙が参考情報としてあげられていました。

読んでみての問題点としては、質問項目に目がいきました。明瞭性や理解性,訛りの項目は,Derwing & Munro らのものを参考にしているとは言え,”I understood everything Bardem had to say.” に対してagree/disagree で明瞭性を尋ねてたりと,この辺まだまだ課題は多そう。

明瞭性・理解性といった概念が恣意的に記述されているというか、共通理解を得た上で、構成概念化されていないな、という印象です。これについては拙論でもまだ検討が必要であると述べているのですが、現在もそうなのかと認識を新たにしました。

それにしても、論文でハビエルバルデムの名前が出て、しかも、その音声を評定するという課題が出てくるとは…。それこそ、追試で、渡辺謙や本田選手(入団会見してましたね)の英語について調査を行うこともできますね…。

2013年の振り返り(追加)

2013年の振り返りで追加を。

後期に入って,11月末に開催された,附属中等教育学校での国語科と英語科との共同での研究会に,指導助言者として参加しました。「指導助言」はできはしないのですが,そのようなラベルが貼られているだけで,私としては,先生方と一緒に考えて,何か外からの目で言えること,何かしらのきっかけづくりになることができれば,と思って参加しました。

かといって,11月末の研究授業を見て,何やらコメントを…というのも自分としては納得できませんでしたので,無理を言って,可能な限り授業をたくさん見させていただくことにしました。たくさんと言っても結局双方の都合が合うタイミングで,なのでそれこそ月に2,3回というところなのですが,授業を見ては話を重ねていきました。

全体のテーマとしては「リスニングのインプットをどう増やしていくか」ということでしたので,各学年において筋を通しつつ,学年間でどう一本背骨を作っていくかというところを考えようと努力してみました。

私にとっては(そのネーミングはともかくとして)「指導助言」者は初体験でしたので,よい経験をしました。そして,私自身が一番,授業を見て,勉強をすることができました。もっといろいろと感じたことを書きたいのですが,まだまだ整理されていないので,今後追記していきたいと思います。

2013年の振り返り

2013年も残すところ数日となりました。恒例の(って昨年してないけど)「今年の振り返り」をしてみたいと思います。観点は以下の通り(で恒例なんですよ,繰り返しますが)。

1) 授業、2) 研究、3) センター内業務・学内業務、4) 家族、5) 趣味

1) 授業

前期のリーディングが形としては結構機能したと思ったので,後期に別のクラスでやってみるといまひとつ機能しなかったり…。ライティングはがんばって書いてもらって,個別でコメントを返すことができている点は(私的には)収穫。目に見えて文章が厚みを増すのを確認できるのは嬉しい。
オーラルの方は前期に頑張っている姿をよく見れたので似たような形を後期にもってきた。後期のオーラルは人数が少なかったので,その分目が行き届いてとても良い。最後の発表をがんばって欲しい。
アドバンストは,こじんまりしたサイズと,今年から採用したテキストがコンパクトで良かったかな。あとは教室の感じがよいのもいいかも。もっとがっつり厳しくやってもいいのかもしれないけど。

2) 研究
自分自身はどうだったかはよく分からないけど,いろいろあったようには思う。いろんなプロジェクトに参加させてもらって何かをやっているっていう感じ。

音声関係

a)プロソディ的てがかりと知覚・産出の関係
こちらのプロジェクトは,昨年度にデータを取ったものを分析をし,1月にNINJALでのICPP2013のポスター発表の第3筆者に,10月にJALTで口頭発表を行うことができた。
b)外国語訛りの知覚への影響
こちらのプロジェクトでは,私は足をひっぱりまくりなのだけど,代表者のリーダーシップのもと,音声の明瞭性・理解性あたりで少し情報提供をした。2014年1月頭に代表者がHICEで口頭発表を行う予定。もう少し貢献しないといけないのだけど…。
c)プロソディの指導に関して
これが本分というか,やりたいことなんだけど,これで一応科研を申請してみている。通りますように…。

語用論関係
a)語用論的意識科研
長引いていたPLL13がようやく日の目をみたのは嬉しいこと。ただ,この共同研究は残念ながら頓挫してしまった。昨年の夏の発表を,データを増やして検討しようという方針を3月に立てて,今年の夏にもっていけるかと画策したが,うまくいかず。最終年度ということもあり,それをなんとか形にしたい。
b)ポライトネス関係
プロジェクトに参加させていただくことになった。コーパスから表現を拾い上げていく作業をしていく中で,また,話し合いを重ねるにつれ,少しずつ具体的になっていっているような感じはある。

学会関係
関西英語教育学会では,今年もいろいろとお手伝いをさせていただいた。最近はつぶやきで中継をする係みたいになっていなくもない(苦笑)。

あと,今年も査読をいくつかさせて頂いた。よい論文になりますようにという願いを持って臨んではいるのだけど,難しいなぁ。

3) センター内業務・学内業務

あんまりちゃんとできなかったように思う。いろいろ後手後手になっている。もう少し信頼を得られるようにはしたい。

4) 家族・など
娘が1歳を迎え,息子は6歳に。二人とも,怪我をしたり,病気をしたり。当たり前と言えば当たり前なのだけど,ぶんぶんと振り回されたなぁ…。それでも,今元気に過ごしているのを目の当たりにできるのは幸せなこと。また今年も振り回されるんだろうなぁ…。でも,できるだけ健康でいて下さいね。

とある頭を悩ませてきた件は,形の上では決着したものの,私の中ではモヤモヤが募る一方。ある意味予想通りの展開だったりもしたが,やはりきちんとけじめをつけきれていないとの思いが強い。こういうことはあるんだけど,事の進め方ややり方に憤りを感じている訳で。

5) 趣味
何が趣味だったのかなぁ…。映画は見れてないなぁ。数本で,DVDが大量に積観の状態。音楽はここへ来ていろいろ雑食に聴いてはいるかな。NZのアーティストが豊作の今年。